集中ブース
ここでは、「集中ブース」の導入について、オフィス移転・改修のコンサルティング会社である、ティーズブレイン代表の竹下氏に、集中ブースを導入する際の注意点や考えるべきことについて聞きました。
集中ブース導入で本当に高い生産性を確保できるのか
まず大切なことは、その会社にとってなぜ集中ブースが必要なのかを考えることから。 どの程度の音を遮断したいかによって設置するものが変わってきます。
例えば電話をしている音も聞こえなくしたいのか、音は対した問題ではなく周りからの視線を遮断したいのかによっても変わってきますよね。後者の場合、もしかしたら職場の少し離れたスペースにパーテーションを設けるだけで実現でき、無駄な費用を払う必要がないかも知れません。
また、目的をはっきりさせないまま設置した場合、何のために設置したのかがわからない状態となり誰も使ってくれなくなるケースもあります。その他、机はどれぐらいの大きさが必要なのか、コンセントやネットワークはどうするのかなど複合的に検討する必要があります。
株式会社ティーズブレイン代表:竹下仁
ティーズブレインが手掛ける集中ブース事例
リンカーズ株式会社への
集中ブース施工事例
移転を機に2フロアから1フロアに統合することで、分断されていた部署を統合して社内コミュニケーションの強化に努めました。
集中作業や部署間でのチーム業務が多いため、集中ブースや部署間ミーティングの場を多く配置することで、「集中」と「社内コミュニケーション」を両立させた効率的に業務が進められるオフィスを実現しました。
広いフリースペースエリアと執務室エリアは、間仕切りが無いことが特徴で、セミナーの開催も可能となっています。この2エリアの境界にマグネットスペース(人々が自然と集まってくるスペース)として、カフェを配置し、社内コミュニケーションの場としています。 デザインコンセプトに基づき、ディテールに拘った開放的で透け感のある明るいオフィスになりました。コロナ禍ではありましたが、敢えてブランディングの強化と従業員のモチベーションUPに投資した事例です。
代表取締役社長 竹下 仁氏
“本当の意味でのオフィス改革を推進”
株式会社ティーズブレインは、オフィス改革を通して従業員へ企業理念の浸透やエンゲージメント向上などをコンサルする企業。経営層の「こうしたい」を汲み取り、単なる形だけの変革ではなく、従業員の働きやすさを追求し、エビデンスを基に、より機能的かつ効果的な提案を行います。
代表取締役社長 竹下 仁氏
“生産性のアップに貢献する”と言われている集中ブースの設置。具体的にどんなメリットがあるのか、また弊害はないのかなど、以下にまとめました。
そもそも集中ブースとは
集中ブースとは、周りからの視線や音などをシャットアウトし、1人だけで仕事に集中できるように設けられたスペースのことです。完全に周りを囲った個室タイプや、半個室のように多少の開放感を持たせたタイプなど、色々な集中ブースがあります。
集中ブースが注目されるようになった背景
近年、新型コロナウィルスの影響もあって急激にテレワークを導入する企業が増え、これを背景に、集中ブースのニーズもグッと高まりました。集中ブースは、WEB会議用ブースとしても活用することができるからです。周囲の音や視線をカットすることができ、集中してWEB会議に臨めます。
集中ブースにより得られる効果
集中ブースの利用において一番のメリットと言えるのは、“周りの声や視線を気にすることなく作業に没頭できる”ということです。集中したいのに周囲が気になってなかなか業務が進まない…という時もあるでしょう。こうした場面で、集中ブースは大いに役立ちます。
また、集中ブースに入ることで「今はとくに集中したい」という意思表示を周囲にアピールできるため、邪魔に入られることなく作業を一気に進めたい場合などにも役立ちます。
集中ブースの弊害
デメリットを挙げるならば、オフィスに集中ブースの十分な設置スペースが求められるというところです。物理的にスペースが足りないこともありますし、集中ブース設置により圧迫感のある空間になってしまうこともあります。デッドスペースを有効に使うつもりが、逆に邪魔になる…というケースもあるでしょう。
そのため集中ブースを導入するなら、あらかじめ設置スペースをよく検討する必要があります。