人が辞めないオフィス
人が辞めないオフィスにするにはどのようなオフィス創りが必要なのか、 オフィス移転・改修のコンサルティング会社である、ティーズブレイン代表の竹下氏に、導入する際の注意点や考えるべきことについて聞きました。
人が辞めないオフィスを
実現させるには
人が辞めてしまう主な理由は人間関係によるものが大きいです。一方で、この企業での成長が頭打ちになってきた、それを感じさせてしまう環境というものがあります。昔ながらの形を採用した旧態依然のオフィスでは業務効率も悪く、取り組む姿勢も変わってきます。
そのため人の感性に触れるような、やりがいといったような、その先に何か希望があることが見えるオフィス創りが必要です。これは人が辞めないオフィスを創るというよりも、企業の理念であったり、コミュニケーションの活性化などを、複合的に考えていかなくてはなりません。
株式会社ティーズブレイン代表:竹下仁
従業員の定着率向上に寄与したオフィス改革事例
【事例①】フロイント産業株式会社(大阪)への
オフィス改革事例
耐震構造の不安がある築年数の古いビルから新しいビルへ移転し、従業員の安全性・利便性及び職場環境の改善を図ることが移転前の課題でした。
本部の方針である「将来のフリーアドレス化を見据えたオフィス創り」を踏襲しながらも、現場の従業員にとって働きやすく、働きがいのある環境を創るために、オフィスデザインのプロセスで若手従業員の意見を多く取り入れながら、リフレッシュエリアや打ち合わせスペースの充実化と、色や素材の工夫で「明日また来たい、働きたい」と思えるオフィス創りをご提案させていただきました。その結果、従業員の仕事へのモチベ―ション、働きやすさ、さらには会社への関心が向上しました。
その他、フロイント産業株式会社(大阪)への
オフィス改革事例
【事例②】株式会社國光の
オフィス改革事例
株式会社國光の
施工前
株式会社國光の
施工後
エントランスには再生資源化事業を生業とされているお客様にあったクリーンなイメージを演出する為、植栽をふんだんに使用したデザインとし、壁面のグラフィックシートにより、優しく親しみやすいデザインを取入れました。
応接室、会議室に関してもデザイン性のある内装仕上げとした反面、執務室は既存什器を転用しながらメリハリのある提案を行いました。 執務室にはコラボエリアを設け、Web会議や社員同士のコミュニケーションし易い空間デザインをご提案させて頂きました。
その他、株式会社國光への
オフィス改革事例
担当者のコメント
移転前は対向島型のデスク配置で、増員スペースの確保も難しい事務所でしたが、移転を機に業態のイメージを払拭し、クリーンで働きやすいイメージに刷新しました。 特に、「社員のエンゲージメント向上に必要な仕掛け」「國光様らしさをアピールできる来客エリア」について議論し、レイアウトやエントランスのデザインに反映させました。 デザインだけでなく機能面も整えることで、リモートワークや採用等に抱えられていた問題点も改善され、より生き生きと働いていただけるオフィスになりました。
このような課題をかかえる
企業は
検討してみてください
- 従業員がなかなか定着してくれない、離職率が高い
- 従業員が会社のことを好きになるオフィスにしたい
- 従業員が「ここで働き続けたい」と思えるような快適なオフィスに改革したい
代表取締役社長 竹下 仁氏
“本当の意味でのオフィス改革を推進”
株式会社ティーズブレインは、オフィス改革を通して従業員へ企業理念の浸透やエンゲージメント向上などをコンサルする企業。経営層の「こうしたい」を汲み取り、単なる形だけの変革ではなく、従業員の働きやすさを追求し、エビデンスを基に、より機能的かつ効果的な提案を行います。
代表取締役社長 竹下 仁氏
以下では、従業員の定着率が向上するオフィス、つまり”従業員が会社のことを好きになるオフィス”について、詳しく解説しています。
人材が定着しないオフィスの弊害
長期的な人員計画を立てられない
定着率が低いと、長期的な目線での人員計画を立てるのが困難になります。たとえば、「●●さんを●●の部署にしよう」「あのメンバーでこんなプロジェクトを立ち上げよう」などの計画です。
こうした計画を立ててしまった後で対象の従業員が辞めてしまったら、他の従業員に負担がかかってしまうのはもちろん、その負担が原因で他の従業員まで退職する事態にもなりかねません。
教育コスト&労力が増える
従業員が退職してしまうと、そこを埋めるための採用活動が再度必要になります。求職情報を出したり、面接をしたりと、またコストも労力もかかってしまうわけです。
また、中途従業員を採用した場合、教育が必要です。同時入社の新卒であれば1回でまとめて行える教育が、中途の場合はそうもいきません。先輩が個々に教育しなければならず、ここにも労力・コストがかかります。教育係の先輩の業務の負荷も高まるでしょう。
人材が定着しないオフィスとは
人材が定着しないとさまざまな弊害が生まれることがわかりました。では、人材が定着しない理由は何でしょうか?「給料が低い」「仕事内容が合っていなかった」「人間関係がうまくいかない」「モチベーションが上がらない」など色々考えられますが、“オフィス環境”も理由のひとつです。
「ずっとこの会社で働き続けたい」と思えるような従業員満足度の高いオフィス環境なら、定着率もそれほど下がることはありません。なかなか人材が定着しない場合、オフィス環境に対する従業員満足度が低い可能性があります。
従業員満足度とオフィス環境
従業員満足度が高いオフィス環境をつくることが、定着率の向上につながることを説明しました。では具体的に、どのようなオフィスが従業員満足度の高いオフィスと言えるのでしょうか?
おしゃれで快適なオフィス
おしゃれでかっこいいオフィスは、従業員のモチベーションを向上させます。朝出勤したときも、気持ちよく仕事をスタートさせることができるでしょう。業務効率の向上も期待できます。
なお、ただデザインがかっこ良いだけではなく、快適に働くことを考慮したデザインであることも重要です。さらには、その会社らしさや会社の個性を出せると、エンゲージメントの向上にもつながります。
コミュニケーションが取りやすいオフィス
退職理由としてよく挙げられるのが、「人間関係」です。そのため、従業員が人間関係をスムーズに構築できるよう、オフィスの一角にコミュニケーションスペースを設けるのもおすすめです。休憩や気分転換ができるスペースにもなるため、リフレッシュによる作業効率の向上も図れます。
風通しが良いオフィス
定着率を上げるには、会社への帰属意識を持ってもらうことも大切です。そのために有効なのが、上下関係の風通しを良くすること。オフィスづくりでは、上司の部屋をガラス張りにするなどの工夫が考えられます。上司との隔たりが少なくなり、壁を感じにくくなるでしょう。
上司の様子が常に見られるため親近感も湧くほか、仕事に対する姿勢なども伝わりやすくなります。
オフィスが変われば
人材の定着・離職率を下げられる?
ここまで見てきてわかるように、オフィス環境は、従業員が「この会社で働き続けたい」と思えるかどうかに大きく影響します。
従業員満足度の高いオフィスは、モチベーションの向上やエンゲージメント向上、人間関係の構築などにも貢献するため、従業員の定着率向上につながると言って間違いないでしょう。